駆け引きは不要。キッチンリフォーム費用の伝え方| 相談のポイント
リフォームを知る〜キッチンリフォームの知識
こんにちは、デザインキッチンTOKYOのイシハラです。
今回はキッチンリフォームを相談する際の、予算の伝え方・相談のポイントについて解説してゆきたいと思います。
誠実な予算の伝え方が鍵
キッチンリフォームといきなりいわれても、どんなことに費用がかかるかというのは一般の人にとってはわかりづらいもの。そしてわかりづらいからこそ予算に関しては保身をして控えめに伝えるのが今は慣例となっています。
ですがデザインにこだわったキッチンリフォーム、予算で最大限いいものを手に入れるためには、担当者への誠実な予算の伝え方が鍵ではないか?ということを一緒に考えて行きたいと思います。
キッチンリフォーム工事の内訳をまず知りましょう。
良い質問をするには、まずは対象を知ることから。
ということでまずはキッチンリフォーム工事の内訳を知ることから始めましょう。
●項目が多くて比較しづらいキッチンリフォーム工事
キッチンリフォームの工事でまず行うこと、それは「既存のキッチンの解体」です。キッチンを解体して処分した後、必要に応じて下地の補修を行い、新しいキッチンを据え置きます。
そのほかにもクロスを張り替えたり、残材の処分をしたりと様々な項目がありますが、工程順に大まかに内容を書き出すと以下のようになります。
- 諸経費(プランニング、管理会社ほかへの申請書類作成費用等の経費)
- 現場の搬入時養生
- 既存什器(冷蔵庫等)の一時移動*
- 解体・搬出・処分
- 下地補修*
- 既存配管の取り回し、電気、ガス、ダクト調整
- クロスの張り替え*
- 床の張り替えもしくは補修*
- → ここで初めて、"キッチン本体の搬入・据え付け" (大体1日〜2日で完了)
- 取り合い調整・不備確認
- 養生撤去・清掃
- 荷物もどし*
- (引き渡し)
ひとえにキッチンリフォームといっても、工事項目としては様々な項目があります。
よく"工事費用一式で30万円"など書いてある場合には、上の表で*のついた項目に関しては含まれていないケースがほとんどで、それがリフォーム費用の把握、そして比較をよりわかりにくくしている原因でもあるかと思います。
費用の伝え方・相談のポイント
●[ 質問の仕方 ] がポイントです
わかりにくいことを理解した上で、予算がいくらかを担当者に正直に伝えましょう。
キッチン本体の価格、そして工事費用が適正価格かどうかを一般の方が判断することはなかなか難しいかと思います。
私がお勧めする方法としては、わからないからこそ、下手な駆け引きをせず、今回キッチンリフォームをいくらで行いたいかを担当者に""に相談してみることです。
ふくみを持たせた交渉は無駄
大切なのは、"正直に”というところで、予算が本当は200万円あるけれども、「多少余裕を見て100万円と言っておこう」という人もいるかもしれませんが、結論としてこれはお勧めしません。
100万円の見積もりといわれた場合、工事費用込みで100万に合わせたキッチンのグレードをリフォーム屋は提示します。そうするとどうなるかというと、かなり安い、お客様のイメージと乖離したキッチンの提案が出来上がることが経験上多いです。そして逆にお客様の方では、期待にそぐわない提案があがってくることに困惑することでしょう。
●信頼できる担当であればあるほど、正直な話をした方がいい。
200万円の予算であるならば、きちんと「予算は200万円あるが、余裕をみて150万円で納めるプランを提案して欲しい」と伝えるのが大切です。誠実なプランナーであれば、200万円の予算は守ったうえで、
- 150万円のプラン
- それより安く済むような工夫のあるプラン
- もう少し金額を追加した場合に提案できるプラン
をきちんと教えてくれます。
仮に最初に「100万円の予算」と伝えた場合には、如何に先方がおしゃれなデザインリフォーム会社であっても、予想を上回るような提案は出てきません。
まとめ
お客様の予算やイメージの伝え方によっても提出されるキッチンのプランは千差万別です。
今の時代、インターネットにたくさんの情報があるが故、どうしても情報が偏りがちです。
損をしたくないという心理
インターネットでは格安などの謳い文句が踊り、一円でも損をしたくないという心理がもしかしたら働くかもしれません。しかし、安値を求めるあまり精度や工事中の保守、打ち合わせのここちよさ、そして根本的なプランにまで影響が出てしまう
わからないなりに、誠実な気持ちで頼りましょう
メーカーをまたいで、キッチン本体の比較、はたまたオーダーキッチンにするべきなのかそれとも(オーダーキッチンよりも機能性の高い)メーカーキッチンでも組み合わせによって機能的でおしゃれな理想のキッチンリフォームが叶えられるのか、如何に客観的な視点を持てるかがポイントになってきます。
担当者の見極め
きちんと知識をもったもの、市場価格に対して自分の提案するキッチンの価格が適正であるということを説明できる資格が担当者にあることが肝要です。予算やお客様の心算が明確であればあるほど、かけ離れることなく素晴らしいキッチンが提出されるのは経験上事実です。
そのうえでも、担当者への誠実な予算の伝え方・質問の仕方が鍵となってくると私は感じます。
最終的には人柄です
キッチンリフォームにおいて「お客様の中の理想型を如何に気持ち良く引き出すか」はプロとしての力量を試されるところであると同時に、「担当者の良さ」を引き出すのもお客様自身の能力によるところは少なくないと、客観的に見てきて感じております。
ご参考になれば幸いです。